世界陸上2017ロンドン大会 day4見どころ【012】

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 先週金曜に開幕した今大会も4日目を数え、ついに視聴者側も仕事との戦いが始まる(社会人だけかもしれないが)。

本日も男子200mを筆頭に、日本人選手は男子4人が出場予定だ。

 

※この記事は「テレビで放送していたらチャンネルを合わせて、日本代表がいたらとりあえず応援する」くらいの方に向けた見どころなので、いわゆる「陸上ガチ勢」の方にはぬるい内容になっています。

day4  タイムテーブル

※すべての種目がテレビ放送されるわけではない。

 

02:30- 男子200m 予選

     飯塚翔太選手

     サニブラウン・A・ハキーム選手

02:35- 男子三段跳 予選A組・B組

     山本凌雅選手

03:00- 女子ハンマー投 決勝

03:30- 女子400mH 予選

04:20- 男子400mH 準決勝

     安部孝駿選手

04:25- 女子三段跳 決勝

04:55- 女子400m 準決勝

05:30- 男子110mH 決勝

05:50- 女子1500m 決勝

 

世界新まであと9cm

世界記録は1995年にジョナサン・エドワーズ選手(イギリス)によって打ち立てられた18m29。

現役選手最高記録は2015年にクリスチャン・テイラー選手(アメリカ)が打ち立てた18m21。

男子三段跳だ。

この8cmの差を埋め、1cmでもエドワーズを超えるためのテイラーの挑戦が始まる。

2015北京大会では唯一の18m越えを記録して優勝。

2012ロンドン五輪、昨年のリオデジャネイロ五輪も、記録こそ17m81、17m86と18m越えはならなかったものの、2大会続けて金メダルを手にしている。

勝負強さや安定感はもちろん、記録の面でも頭一つ抜けていて、今季のベストも2位に20cm差をつける18m11だ。

テイラーの背中を20cm差で追うのが、大学の1学年後輩であるウィル・クレイ選手(アメリカ)だ。

クレイは5月下旬に追い風参考で18m05を記録し、6月下旬の全米選手権で自己ベストで今季の世界ランク2位となる17m91をマークした。

テイラーが表彰台の一番上に立った2度の五輪で、クレイは2度とも一つ下の段に甘んじた。

もちろん今回狙うのは、夢の18mジャンパーに名を連ねるのはもちろん、先輩より上の、一番見晴らしのいい表彰台に立つこと。

そんな後輩を後目に、先輩は表彰台の一番上でなく、あくまでも18m30以上を狙う。

その目的が達成できれば、表彰台はついてくるのだから。

なお、今季の記録でもこの先輩後輩コンビが抜けていて、2人が金メダルと銀メダルを分け合う可能性はかなり高い。

ちなみに、今季の3番目はクリス・ベナード選手(アメリカ)の17m48で。

アメリカ選手の表彰台独占も可能性としてはゼロではないが、テイラー・クレイ以降は混戦で、アメリカ以外の選手が絡んでくる可能性も十分ありうる。

 

ここまで男子三段跳の表彰台争いについて展望を述べてきたが、あくまで本日は予選である。

恐らくテイラーもクレイも、決勝進出ラインを早いうちにクリアする可能性が高い。

日本代表として山本凌雅選手がエントリーしていて、テイラー、ベナードと同じA組で競技を行う。

日本代表はアジア選手権2014仁川以来で、世界大会の代表は初めて。

世界陸上の過去2大会の予選通過の最低記録と決勝進出ラインは、2013モスクワ大会が16m63と17m05、2015北京大会が16m73と17m00。

昨年のリオデジャネイロ五輪の予選通過最低記録が16m61で決勝進出ラインが16m95と、決勝進出ラインは下がり続けている。

今大会の決勝進出ラインは8月5日午前0時時点では不明だが、山本の自己ベストは今季に記録された16m87。

ここ数年の決勝進出ラインは、大会ごとに5cmずつ下がる傾向にあったが、今大会は17m00に戻る。

そうすると、自己ベストを更新するよ跳躍ができれば、自力での決勝進出も見えてくる。

自己ベストまではいかずとも、直近の世界大会の予選通過最低記録程度の記録を出すことは可能だ。

自己ベスト、決勝進出など、目標を挙げればきりがないが、山本にはまずは世界大会や世界記録を狙う選手、彼を応援するファンの熱い声援などの空気を感じ、次につながる戦いをして欲しい。

雰囲気に呑まれずにプラスに変えて試合を楽しむことができれば、いい結果は自ずとついてくるだろう。

 

始まる男子200m予選。男子400mH安部の決勝進出には大幅な自己ベストの更新が必要。

山本の他の日本人選手は3人。

男子200m予選に出場する飯塚翔太選手、サニブラウン・A・ハキーム選手、男子400mH準決勝には安部孝駿選手が出場する。

まず、男子200m予選だが、全部で7組行われ、1組にサニブラウン、最終7組に飯塚がエントリーしている。

サニブラウンは2日目の男子100m準決勝に引き続き、ヨハン・ブレイク選手(ジャマイカ)と同じ組に入った。

各組上位3着と、4位以下のタイム上位3人が準決勝に駒を進めると思われるが、ブレイクが枠を1つ獲るのはほぼ間違いないため、あと2つのうちの1つを確実に取りこぼさないことが必要だ。

飯塚率いる7組も、ブレイクのような突出した選手のエントリーはないものの、今季20秒一桁をマークした地元イギリスのミッチェル・ブレイク選手がいるなど、飯塚も決して安泰ではない。

二人の実力ならば準決勝進出は十分に可能であり、できれば着順での予選通過を、100mに続く日本人選手全員の準決勝進出に期待したい。

 

男子400mH代表の安部は3日目の予選で49秒65の記録を出し、1組2位で準決勝進出を決めた。

男子400mHの日本代表争いは毎大会激戦となり、2011大邱大会、2013モスクワ大会に続いて3度目の代表の座を射止めた安部の実力は本物だ。

また、日本で400mHと言えば、2001エドモントン大会・2005ヘルシンキ大会で銅メダルを獲得した為末大選手の印象が強い。

準決勝に進出した以上、為末以来の日本人選手のトラック個人種目での決勝進出に期待がかかるのは当然と言える。

準決勝は3組行われ、各組上位2人と、3位以下のタイム上位2人が決勝に進む。

例によって2013モスクワ大会、2015北京大会、2016リオデジャネイロ五輪の男子400mHの決勝進出ラインを調べた。

2013モスクワ大会が48秒69、2015北京大会が48秒46(着順通過で一番遅いタイムが48秒54)、2016リオデジャネイロ五輪が48秒64(着順通過で一番遅いタイムが48秒85)。

安部の自己ベストは今年の日本選手権でマークした48秒94だが、決勝進出には48秒前半が求められるため、安部には厳しい戦いとなりそうだ。

 

日本人4選手が出場する種目はいずれも次のラウンドが控えている。

次のラウンドでも彼らの姿が見られるよう、翌日の自分に負けないように、日本から声援を送ろう。

 

 

 

written by. ENOKI( @enoki0520